日本の高度成長期は、非常に目覚ましいものがありました。すべてのことが右肩上がりに上昇し、人々の生活が豊かになったり、経済が活況になっていく様を誰もが実感できる時代でもあったのです。それは今の社会と全く異なり、一線を画すものです。経済が活況であるからこそ、夫の収入も安定し子供を作って家族を構成し用途言う気持ちにもなりました。
少子化とは無縁の時代であり、非常に華々しい時代でもあったのです。特に高度成長した要因は、建造物やマンション、団地に商業施設などが相次いで建設されたことでもたらされたという学者もいるほどです。ビルやマンションなどを作るにはたくさんの労働力が必要で、雇用も安定します。物件建設ではも巨額な資金が世の中を循環するので好景気になったわけなのです。
ところが経済ばかり重視して、その現場で働く人の健康や安全は度外視されていました。代表的なのがアスベスト被害であると言えるでしょう。当時の建造物建設ではアスベストを吹き付けた建材が多用され、それを知らぬ間に吸いこんでいた職人が長い潜伏期間を経て、中皮腫や肺がんを発症するようになったのです。このアスベストは現代でも飛散する可能性が指摘されています。
昭和のマンションや商業施設を解体する際にはアスベストが飛散してしまうからです。そのため解体業者や不動産業者、施主は必ずアスベスト分析調査を実施しなければなりません。この分析調査でどれくらいの量が存在するのか飛散するのかを把握することで、現場で働く人の体を守ることができます。分析調査は郵送などで簡単に行えるのです。